一月に一回法人全体での勉強会を実施しているんですが、12月は西九州大学の江口賀子先生に虐待防止に関しての講義を行ってもらいました。虐待の定義、種類、対策など様々な事をグループ討議を交えながら教えて頂きました。
虐待という言葉はとてもイメージが悪く犯罪と結びつく感じですが、虐待防止法などが成立し、実はちょっとした言動が虐待の定義に含まれており、それが実はよかれと思ってやっている事も含まれている事が多いという事に職員はびっくりしていたと思います。
虐待の中に含まれている事に、利用者の方を親しく苗字では無く名前で「~ちゃん」と呼ぶことがあります。実はベテラン職員の方が多く、つい使っている現場があるんですが、利用者の方は認知症により退行(子供返り)し職員をお孫さんだと思われる事もあり、結果としてそのようなくだけた接し方が利用者さんに適している事もあります。しかし家族さんの立場とすれば、自分よりも年下の職員に親を「~ちゃん」と呼ばれる事に違和感・怒りを持つ人もいると思います。つまり介護を対処療法のように、その場が楽になればいいと思って行っている結果だと思います。もっと自分のやっていることを客観視して介護を行わなければならないという警鐘に今回の勉強会はなったと思います。
介護のニーズはこれからの高齢化社会にとって右肩上がりに増えていく事が予想されています。しかし介護自体が旧態依然の形から抜け出ていない状況もあると思います。さざんか園ではその介護の現実を少しずつ変えていきたいと思っています。